通常時
診察・視診(必要に応じてエコー検査)
sebaceous cyst
こんな症状はありませんか?
粉瘤(アテローム)は、皮膚の下に袋状の構造(嚢胞壁)ができ、本来は垢として剥がれ落ちるはずの表皮成分が内部に溜まり続けることで生じる良性腫瘍です。体のどの部位にも生じる可能性があり、徐々に大きくなっていく特徴があります。
中央に黒い点(開口部)が見られることが多く、押すと悪臭のある内容物が出ることもあります。
通常時

感染を起こした時

粉瘤を根本的に治療するには、嚢胞壁(袋)ごと摘出する必要があります。中身だけを取り除いても、袋が残っていれば再発します。当院では、粉瘤の大きさ・部位・状態に応じて、以下の方法から適切な術式をご提案します。
紡錘形に切開し、直視下で袋を確実に摘出する方法です。袋を破らず取りきりやすく、再発のリスクを抑えられます。傷跡は線状になります。
手術についての詳しいこだわりはブログをご参照ください。




小さな穴(パンチ)を開けて袋を摘出する方法です。条件が揃えば傷を小さく抑えられますが、粉瘤の大きさや癒着の程度によっては適さない場合もあります。
いずれの方法でも、傷跡の仕上がりを大きく左右するのは、皮膚の性質に沿った切開デザインと縫合技術です。当院では形成外科専門医が、部位ごとに傷跡が目立ちにくい切開の向きを設計し、丁寧な縫合を行っています。
粉瘤が赤く腫れて痛む、膿が出ているといった感染症状がある場合、その場で袋を摘出することはできません。炎症を起こした状態で袋を摘出しようとすると、組織がきれいに剥離できず、傷跡が大きくなったり、陥凹した傷跡が残ったりするリスクが高まるためです。
感染時はまず切開排膿(膿を出す処置)を行い、炎症を落ち着かせることを優先します。
膿が中で溜まった状態で皮膚が閉じないように、ガーゼを挿入することで、多くの場合、3日〜7日程度で症状は治まります。炎症が完全に治まったことを確認したうえで、後日あらためて袋の摘出手術を行います。


※粉瘤とよく似た症状に「毛嚢炎」があり、こちらは抗菌薬で改善することが多いため、不要な切開を避けるためにも形成外科専門医による診断をおすすめします。
01
診察・視診(必要に応じてエコー検査)
02
局所麻酔下での摘出手術(日帰り)
03
術後の消毒・抜糸(部位により5日〜2週間程度)
01
診察・切開排膿による応急処置
02
数日おきの経過観察・処置
03
炎症が落ち着いた後、あらためて摘出手術
04
術後の消毒・抜糸
保険診療の対象となります。
自然に消えることはありません。中身を押し出しても袋が残っていれば再発します。
悪性化の心配はないため、無症状であれば経過観察も可能です。ただし、感染を繰り返す方や、部位によって大きくなると摘出が難しくなるケースもあるため、早めのご相談をおすすめします。
手術である以上、傷跡は残りますが、切開デザインや縫合方法を工夫することで、目立ちにくい仕上がりを目指しています。
炎症がある状態での摘出は、傷跡が大きくなるリスクが高いため、当院では推奨していません。まず炎症を落ち着かせてから、あらためて摘出手術を行います。